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AIがもたらす未来の危機管理!防災テックベンチャー・スペクティの開発現場とは

我々スペクティのミッションは、世界中のあらゆる「危機を可視化」すること。AIリアルタイム危機管理サービス「Spectee Pro」提供するほかに、日々新しい技術の開発や研究に積極的に挑戦しています!

今回は、最近発表した中でも、特に反響が大きかった2つの実証実験と、プロダクトチームの取り組みをご紹介。

スペクティの新たな挑戦にぜひご注目ください!

吹雪時の見通しを9割の精度でAIが判定

まず1つ目は、日本気象協会と行っている道路視程の取り組みについてです。

視程とは、気象用語で大気の混濁の度合いを示し、水平方向における見通せる最大の距離のことです。
これまで道路の視程検知は、視程計の設置や、道路上に設置したカメラ画像を人が監視することによって行ってきました。しかし、大雪や吹雪による視程障害が毎年発生する中、道路管理者によるカメラ画像の目視による監視は人手が必要で、かつ負担が大きいという課題があります。

そこで、スペクティと日本気象協会は2019年から協力し、カメラ映像に着目して、AI技術を活用した視程判定の実証実験やサービス開発に取り組んできました。

数年かけてサービス開発を進めた結果、2022年度冬期には、人間による目視での読み取り結果との合致率が全体で88%と高精度に判定できることが確認できました。50m未満と100m未満のように1階級の誤差を許容すれば合致率は99%の高精度となります!

また、降雪時や吹雪時だけでなく、濃霧発生時も良好な精度で視程を検知できることが確認できました。

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少子高齢化が進み、人手不足が深刻な問題となるなか、AIによる業務効率化や労働力不足の解消は喫緊の課題です。今回の技術開発は、MaaS領域の改良や、自動運転、地域防災などさまざまな場面での活用が期待されます。さらなる精度向上を図りながら、今後もスペクティの高精度なAI技術を駆使して、社会課題の解決に積極的に取り組んでまいります。

取締役CDO Spectee AI 研究所 所長 岩井 清彦

大雨時の浸水状況を3D化し再現

続いては、一般財団法人リモート・センシング技術センター(以下「RESTEC」)と行う、実証実験についてです。

↓まずはこちらをご覧ください!

今回の実証実験は、衛星データなどを取り扱うRESTECと、SNS情報を解析するスペクティがタッグを組み、実際に2019年8月に佐賀県六角川流域で起きた浸水被害を3Dで再現しました。

スペクティは現在、「Spectee Pro」上で、大雨時の浸水状況を可視化する「浸水推定図」のサービスを提供しています。
これは、SNSに投稿された画像や動画から浸水深を特定し、地形のデータなどと掛け合わせることで、現在浸水しているであろう範囲を地図上に表示するものです。

しかし、人が少ない山間部ではSNSの投稿が少なく、夜間においては状況が分かりづらいなどという課題もありました。そこで、衛星データを取り扱うRESTECの協力により、SNSで拾いきれない部分の浸水状況も収集することで、より高精度な再現や予測ができると考えています。

今回は、浸水情報を空間ID単位で管理・ベクトルタイル化し、Plateau(国土交通省が主導して整備している日本全国の3D都市モデル)の建物情報と組み合わせて3D表示することで、どの建物が何㎝程度浸水しているのかなど、詳細まで把握することが可能になっています。

3Dで示した画像(左)と航空写真の比較です。

このように、3次元に可視化することで、罹災証明発行までの時間短縮、市民サービスの向上など、効果的な被災状況の把握や振り返りができると考えます。将来的には、より高度なデジタルツイン技術を取り入れていくことで、リアルタイム性の高い避難誘導、救命活動の支援などへも役立てていきたいです。

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プロダクト開発チームより

実際にプロダクト開発に携わるメンバーに話を聞きました!

プロダクト開発チーム:村上尚大

Q.スペクティにジョインしたきっかけ

新卒で企業に入社した後、数年間フリーランスとして働いていましたが、大規模なプロジェクト開発に携わりたいという思いから、知り合いにスペクティを紹介してもらい、ジョインしました。
防災の分野やSNSの情報解析は取り組んでいる企業が少なかったのと、自治体や官公庁にもサービスを提供し、災害対応に役立てていただいているという点で社会貢献性にも魅力を感じました。

Q.現在の業務とやりがい

現在、私が担当するプロダクト開発チームでは、2つのチームに分かれて「スクラム」の手法を取り入れています。私はチームのスクラムマスターとして、業務の調整や、マネージャーへの提案などを行うなど、進行・まとめ役を担っています。
お客様から良いフィードバックをもらったときや、メディアに大きく取り上げられたときは嬉しく感じますね。普段関わりの少ない部署の方でも、目指している方向は一緒だと感じたときに、自分も頑張って貢献したいという思いになります。

Q.入社後の変化や成長

信頼関係を持って仕事に取り組むことで、メンバーからも積極的に新しい提案や意見が生まれ、議論ができるようになりました。フリーランスで働いていた頃はクライアントの意向に沿うことが最優先だったので、主体性を持って新しいことにチャレンジして取り組むのは新鮮ですし、良い経験になっています!

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