チームの共通理解を築く - ワーキングアグリーメントの作成と実践
こんにちは。先進防災技術開発室の加藤奈々です。
私は昨年、Specteeにエンジニアとして加わりました。
今回は、チームメンバーと共有の理解を深めるために作成・実践しているワーキングアグリーメントについてお話しします。
ワーキングアグリーメントを作る
私たちのチームは、多様なバックグラウンドを持つメンバーで構成されています。
各人が異なるスタイルで仕事を進める中、お互いに認識に齟齬が生じたり、コミュニケーションが上手くいかなかったりすることもゼロではありません。また、効果的にコミュニケーションを行い共同作業を進めるためには、日々業務を進めていく上での約束事が明確になっている必要があります。
そこで私たちのチームでは、半日がかりのワークショップを開き、こうした約束事「ワーキングアグリーメント」を全員で話し合って決めることにしました。普段はオンラインでの業務が定着しており遠方に住んでいるメンバーもいますが、この日は全員がオフィスに集合しました。
どのように作ったか
いきなりワーキングアグリーメントを作るといっても、まずは全員の目線があっていないと始まりません。
そこで、まずは「3ヶ月後どんなチームでありたいか」を思い思いに付箋に書き出すことからはじめました。それから、理想の状態と比べたときに自分たちに足りていないと感じるポイントを具体化していきました。
最後に、それらを達成するためにどんな約束事があったらよいか時間をかけて話し合い、17個の合意事項を決めました。
ワーキングアグリーメントの例
作成したワーキングアグリーメントには、例えば次のようなものがあります。
ミーティングの目的や進捗報告の形式を明確にする
まず、毎朝15分ほど行っているデイリースタンドップミーティングの目的や進捗報告の形式について合意しました。前日に行ったことや今日行うことを報告し合うのがデイリースタンドアップミーティングの目的ですが、それまでは、つい細部の議論になってしまってミーティングが想定の時間内に終わらないことも稀にありました。形式が明確になったことで優先事項を明確にすることができ、プロジェクトの進行がスムーズになりました。
スプリントごとに各自達成したい個人目標を設定する
チームとして強くなるために個人としてのスキルをもっと強化したい、という意見も多かったので、チームの作業目標とは別に、スプリントごとに各自達成したい個人目標を設定することにしました。
身につけたスキルは、二週間に一回の技術セッションで共有しあっています。これにより、新しい技術やベストプラクティスについての知識が全体で共有され、メンバー全体のスキル向上が図られると同時に、チームメンバー間のコミュニケーションも深まり、連帯感が生まれました。
スプリントごとに各自達成したい個人目標を設定する
コードレビューのプロセスや役割分担に関しても合意を取りました。レビューの目線が合ったことで、コード品質が向上するとともに、お互い気持ちよく共同作業を行えるようになりました。
日々の運用
これらのワーキングアグリーメントは、毎日9時30分と15時にSlackでチームのチャンネルで通知する仕組みにしています。
読んだら全員がスタンプでリアクションします。その日の気分や季節に合わせて皆スタンプを選ぶので、日々それを見るのも楽しいです。
感想
以上、私のチームで運用しているワーキングアグリーメントのご紹介でした。一般的な就業規定とは異なり、自分達でワーキングアグリーメントを作るという経験は私にとって初めての経験でした。全員で話し合って決めることで、単なるルールの設定というだけでなく、チーム全体の信頼と連帯感を築く手段となったような気がします。
これからもチームで共通の目標に向けて協力し、新たな挑戦に取り組んでいくことを楽しみにしています。
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