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【対談】リスクと国際物流の可視化によるSCM最適化とは[Shippio×スペクティ]

気候変動や感染症、国際情勢など、企業のサプライチェーンを取り巻く環境が多様化・複雑化する中、サプライチェーンの可視化はビジネスの持続可能性を高める上で必要不可欠となっています。

スペクティは4月20日に、国際物流のDXを推進する株式会社Shippio(以下、Shippio)と「サプライチェーン×可視化」をテーマに共催セミナーを行い、ソリューションの紹介から、質疑応答、両者が連携することによる相乗効果などについて議論を交わしました。

今回、スペクティ公式noteでは、時間の都合上セミナーで話しきれなかったトークセッションをお届けします!政府も進めるサプライチェーン強靭化にどのような価値提供ができるのか、海外のサプライチェーンを取り巻く環境はどうなのか、登壇者二人が考えるサプライチェーンの未来とは。ぜひ最後までご覧ください。

【登壇者】

スペクティ×Shippioにできること

まずは、両者のソリューションとサプライチェーンの可視化が注目を集める背景を簡単にご説明します。

"危機を可視化するスペクティ"

スペクティは、世の中にある「オルタナティブデータ」と呼ばれるSNSや衛星データなどをAIで解析し、世界中で発生する危機情報の可視化・分析・予測を行う会社です。

"日本初のデジタルフォワーダーShippio"

Shippioは、デジタルフォワーディングのサービスを提供しています。第一種と第二種の貨物利用運送事業社免許を取得しており、いわゆるフォワーダー/海運貨物取扱業者の会社です。
(※「デジタルフォワーダー」はShippioが商標登録しています。)

"効率化から可視化へ 顧客ニーズの変化"

近年、新型コロナウイルスの流行や、ウクライナ侵攻などサプライチェーンを取り巻く環境の変化を受けて、顧客のニーズが「効率化」から「可視化」へシフトしています。
これまではExcelや人力での本船動静の確認に頼っていたものが、ブラックボックス化していき、経営リスクにつながるような影響が出始めているのです。

こうした背景により、注目を集める「サプライチェーンの可視化」。スペクティとShippioは、両者がそれぞれに強みを活かすことで、今後サプライチェーンマネジメントに有益な相乗効果を生み出すことが可能になると考えます。

↓【ここからnote限定のトークセッションをお届けします!】↓

「サプライチェーン強靭化」に向けた価値提供

Q.1 両社のソリューションは、政府や経団連は「サプライチェーン強靭化」に向けて具体的にどのような価値提供ができるのでしょうか。

"早期にリスク情報を覚知"

-村上
スペクティは、サプライチェーンの影響を受ける原因となるリスク情報を早期に覚知することができます。サプライチェーンの強靭化にはリスク情報を早く知ることが何よりも重要です。何か起きたときにすぐに経営判断することができる、判断するための情報を早く収集できる、そういった点でスペクティは貢献できると考えます。

"輸送リードタイムの可視化と在庫の最適化"

-竹原氏
私は、どれだけのリードタイムで調達できるのかを把握することが重要と考えます。 調達リードタイムは、「生産リードタイム」と、作ったものをちゃんと届ける「輸送リードタイム」に分けて考えることができ、 Shippioは「輸送リードタイムの可視化」に貢献することが可能です。

また、コロナ禍を受けて「在庫」に関する問い合わせも増えています
コロナ流行前は、できるだけ在庫を持たずにコストを抑え、売上を作っていく考えが主流でしたが、コロナの流行によってモノが届かないリスクを鑑み、安全在庫を増やして機会損失を減らす動きが増えました。
アフターコロナの今は、どちらにも対応できる状況を作ることが求められています。 ものの動きを見て柔軟な対応をしていくために、サプライチェーンの可視化は在庫の観点でもメリットがあると思います。

スペクティ×Shippioの相乗効果

Q2.スペクティとShippioのサービスを組み合わせたときに、サプライチェーンマネジメントにどのような相乗効果を生むことができると思いますか?

-村上
スぺクティの強みはどこで何が起きているのか覚知することですが、サプライチェーンについては細かい部分をすべて把握できているわけではありません。リスク情報を覚知し、Shippioのシステムと組み合わせることによって、サプライチェーンマネジメント全体で色々な価値を出せるのではないだろうかと考えます。

-竹原氏
Shippioとしては、リスクの情報をもっと知りたいという顧客のニーズがあります。「船が遅れました」という情報は取れていますが、その理由についてはシステムに表示できていないのが現状です。スペクティのソリューションと連携することで理由や背景も把握したうえで、後続の業務や販売先への報告に使うことができると考えます。

海外と日本のサプライチェーン可視化を比較

Q3.海外ではサプライチェーン可視化の動きは進んでいるのでしょうか

-竹原氏

国際物流の可視化のソリューションでいうと、日本ではShippio、アメリカにはproject44などエリアごとにスタートアップが出てきてはいますが、これからのマーケットなのかなと思っています。

-村上
海外にもリスク情報やリスクマネジメントの会社がありますが、その数は限られていると思います。そもそもデータの取得や解析ができるようになってきたのも最近ですから、まだまだこれからだと考えます。

サプライチェーンの可視化が作る未来

Q4.テクノロジーによってサプライチェーン可視化の未来はどのようになるとお考えですか?

"全体を把握できるサービスが勝者に"

-村上
スペクティが今後広がっていくにはサプライチェーンの領域でビジネスを作らないといけないと考えます。そもそもサプライチェーン全体を把握し、入り組んだ構造をすべて可視化している会社はほとんどありません。そこをしっかりと可視化してあげるのが重要ですし、それが出来ることによって効率化や強靭化ができるようになると考えます。
そういった意味では、サプライチェーン全体を可視化できたサービスが勝者になると思っています。我々はリスク情報を起点にサプライチェーンの可視化にどのような価値を与えていくのか模索していきたいです。

"コストセンターからプロフィットセンターへ"

-竹原氏
サプライチェーンに関わる方々をコストセンター(コストが集計される部門)と考える会社が多いんですよね。それを、プロフィットセンター(利益に貢献する部門)に変える第一歩が、サプライチェーンの可視化だと思っています。コストセンターという考え方だと、ミスをしたときだけ目立ってしまいます。サプライチェーンに携わる人たちが、可視化したデータを元に営業に掛け合ったり、生産や製造に入り込んだり、前線に出て仕事に取り組むようになると、この業界にさらに人が集まってきて、より良い業界になると考えています。

-村上
リスク情報の部分も竹原さんがおっしゃる通り、なにか起きると叩かれるのは管理部署なんです。でも、平時のときに対応しようと訴えてもなかなか経営陣に響かない。我々としてもそういう世界をなくしたいです。

-竹原氏
Shppioの営業活動は、営業というよりも半分は啓蒙活動だと思っています。共通しての課題感、そのあたりの活動も今後一緒に取り組んでいきたいですね。

▼セミナー当日のレポートはこちら

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